デザイナーから「企画」の人になるためには?

ここに来ている人は、デザイナーの方か、デザイナーになりたいなと思っている方が多いかと思いますが、キャリアが長くなっていくと、「このままどうキャリアを構築しよう」と悩むことが出てくると思います。
きっと、その中でも、デザインの仕事じゃなくて、「企画」や「戦略」も出来るデザイン人材になりたいと思っている人がたどりついているのではないでしょうか?
現在私が企画だったり、プロマネの仕事を通して気づいたことや、「デザイナー」という仕事から、企画職に移っていく際にあると良いスキルなどをシェアしたいと思います。
デザインのパートに降りてくるまでの業務は沢山の工程がある
デザインの依頼が来る頃には、そのプロジェクトの目的や手段が決まっていて、そのサービスに関わる競合調査や、費用、売上の見込みやデザイン以外にも関わってくる部署の調整やコストが「企画」をするグループですでに出来上がっている事が多いと思います。
それ以外にも、IT関連の部署との調整だったり、制作物が対外的に沢山の人の目に触れるようであれば、広報の部署とも連携が必要だったり、内容によっては、法務との連携も必要になるでしょう。
制作をする中でも、社内外の両方で、色々と調整したりする作業や工程が山ほどあります。
必要になってくるのは、「調査」「分析」「数字」スキル
企画は「やりたい」だけじゃ通ることはなく、基本的には、「なぜそれが必要か?」「利益はどれだけ出るのか?」「どのくらいの期間でかかった費用を回収できるのか?」など、調査して、分析して、それを定量的なもので説明し、理解と賛同を得ることが必要になります。
会社の規模によって、説明先や、必要な情報のボリュームなどは違いが出るものの、やはり「お金を出してくれる」株主などに納得していただく必要はあります。
それらの情報を集めるのが、「調査」だったり、その結果を「分析する」力だったりします。こういったスキルは必要になるので、身につけておくと良いと思います。
感情に訴えるより、数字を持ってきて、わかりやすく説明できることが重要になります。
それでも、「パッション」は必要で、なんだかんだ「熱量高く、パンション高くプレゼンしてくるやつ」っていうのに、引き込まれたりもするものです。片方だけではだめで、どちらも必要ということですね。何とも高度。
コミュニケーションスキルは必須
関わる人が多くなるので、必然と「コミュニケーション能力」が必要になります。どの部署も忙しい時期が違うし、持っている視点も違います。
仕事をしているのは、「人」なので、その人の人生もあるので、「今日は気分が悪い」とか、「プライベートで大変なことがあった」とか、いろいろ背景や事情を抱えているものです。
そんな色んな人を対象に、タイミングよく、こちらの欲しい情報から、相手に伝わりやすいコミュニケーションをそれぞれ変えて挑んでいくので、分析とか、調査とか、そういったことより、かなり難しいなと感じます。
上席の方々はさらにツッコミ内容が厳しいので、それらの質問にも回答できるように準備しておく必要もあります。
私は、苦手分野だったり、知らない分野の仕事をなるべく一通り理解するようにしています。相手の言語を理解するように、相手の世界を知ることで、どういったところを注意した方が良いなとか、相手が説明してくれているその「用語」を理解するにも、相手の仕事や世界を知ることは必要だなと思っています。
しかも、歩み寄ってくる相手には、丁寧に説明してくれたり、協力の姿勢を見せてくれるような気がしています。
まずは「自分から相手を知る努力をする」ことが大切だと思いました。
まとめ
コミュニケーションや、調査分析スキルというのは、すぐに身に付くものでもないですが、勉強したり、練習をすることで上達していく事が出来ると思っています。
私は、コミュニケーションの部分では、社歴も長いせいか、非常に周りに助けられた部分はありましたが、「伝えるスキル」というものも必須だなと感じました。
特に「伝え方」はもちろん、自分だけがわかっていて説明するのと、相手に伝わりやすいように説明するでは、全然話し方が変わります。簡潔に伝えるのもその一つだと思います。
今までは手を動かしてスキルを磨いてきた事が多いと思いますが、もし、こういった企画に職種を変更していきたいようであれば、ぜひこう言ったスキルを追加してみてください。少なからず、今まで制作者としてやってきた経験があれば、制作担当の方とのコミュニケーションだったり、工数の目処などは、より立てやすいと思います。
普段の生活から、いろんな職種の人と話すのも、良いと思います。
企画は私もまだまだ学びながらの部分がありますが、ビジネスと制作側のよきブリッジ役になり、toBもtoCも社内もwinwinになれるようにやっていければ良いなと思っています。