フリーランス時代、私が仕事を途切れさせなかった理由
フリーランスになると、多くの人が「どうやって仕事を取ればいいんだろう」と不安になると思います。
実は、私も6年間フリーランスをしていましたが、ほとんど仕事が途切れたことがありませんでした。
営業が得意だったわけでもないし、特別な戦略があったわけでもない。
それでも仕事が続いていったのは、振り返ると、いくつかの「理由」がありました。
🌱 最初の仕事は、友人のひとことから始まった
高校時代から美大付属の学校で学び、短大を経て制作会社へ。
フリーランスになったのは、特別な決意があったわけではなく、
「なんとなく流れのままに」という自然な選択でした。
最初に入った案件は、知り合いからの紹介。
それがすべてのスタートでした。
制作会社にいた頃から、友人や知り合いに頼まれて細かい制作を受けていたので、
退職したあとも
「またお願いしたい」
「うちの知り合いもデザイナー探してるみたい」
と連鎖するように、次のお客様を紹介していただきました。
気づけば、仕事のほとんどが“紹介だけ”で回っていくようになっていました。
紹介 → その先の紹介 → また次の紹介。
静かに、でも確かにつながりが広がっていった時期です。
🌿 目の前の仕事を丁寧に。フリーランスの軸はそこにある
紹介の仕事は、信頼の連鎖の中にあります。
だからこそ、その信頼を大切に扱う必要があります。
ひとつの案件を雑に扱えば、
その背後にあるつながりごと失うかもしれない。
でも、きちんと向き合えば、未来の誰かにつながるかもしれない。
私はその時期、
“未来を心配しない。今の仕事だけに集中する。”
というシンプルな姿勢を大切にしていました。
丁寧に作る。
誠実に対応する。
コミュニケーションをちゃんとする。
それだけです。
結果的に、多くの仕事が「リピーター」になり、
そこで積み重なった信頼がまた次の仕事を連れてきてくれました。
🌸 「紹介される人」になるには、日常の中の小さなアピールから
紹介で成り立つ働き方には、ひとつ条件があります。
紹介したくなる人であること。
それは決して
「私はできます!」と大声でアピールすることではなくて、
日常の中で、自分の仕事について自然に話すこと。
友人との飲み会。
家族との集まり。
ふとした雑談の中で、
「最近こんなの作っているんだ」と話すだけで十分です。
大切なのは、
あなたの“デザインが好きだという気持ち”が伝わること。
熱中している人は、それだけで魅力的です。
そして、人は魅力を感じる人に仕事を預けたくなるものです。
🌾 世界を広げると、新しい仕事がやってくる
私の場合、モデル事務所で活動している友人のおかげで、
芸能関係の方を紹介してもらったこともありました。
全く知らない業界でしたが、
「せっかくだし飛び込んでみよう」
という気持ちが、世界をもっと広げてくれました。
会計事務所を立ち上げた友人から
「顧問先の会社でデザイナーを探してるよ」と声をかけてもらったことも。
“つながり”が新しい“つながり”を連れてくる。
そんな循環の中で、私は仕事を得てきました。
🌙 レッドオーシャンで戦わない。自分の世界で仕事をつくる
仕事請負サイトでは、どうしても“価格”で比較されがちです。
その中で戦ってしまうと、消耗してしまう。
だから私は、
「誰に頼めばいいかわからない人の、最初の相談相手になる」
というスタンスを大切にしていました。
実際、身近にフリーランスのデザイナーがいる人って、
それほど多くありません。
“紹介”という形は、
その人たちにとって選びやすい安心材料になります。
🌕 フリーランスの仕事は「真面目な姿勢」と「ちいさなアピール」で続いていく
私のフリーランス時代を振り返って思うのは、
仕事を続けるための特別な戦略は必要なかったということ。
必要だったのは、
真摯さ・丁寧さ・好きであること
この3つだけでした。
そして、これは今フリーランスを目指す人にも
そっと伝えたい言葉でもあります。
目の前の仕事に丁寧に向き合いながら、
日常の中で少しだけ、自分の仕事について話してみること。
それだけで、思わぬところから次の扉が開くかもしれません。
あなたのフリーランスの道が、あたたかい出会いとつながりで満たされますように。